暮らしやすい間取りのために

私たちのもとへご相談に来られるお客様の中でも、
新築を考えるときに特に悩まれることのひとつが「間取り」です。
「何から考え始めればいいのかわからない」
そんなお声をいただくことも少なくありません。

間取りは、単に部屋を並べればいいというものではなく、
ご家族それぞれの暮らし方を土台にして考えていくものです。
そのため、間取りを考える前に、まずは今のライフスタイルを見つめ直してみることが大切です。
ご家族の人数や年齢、生活リズム、在宅時間、ペットの有無などによって、
暮らしやすい間取りは大きく変わってきます。
つまり、「誰にとってもこれが一番良い間取り」という正解はありません。

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たとえば、リビング階段のある間取り。
「家族が自然と顔を合わせやすくなる」と感じる方もいれば、
「冷暖房の効率が気になる」「プライバシーを確保しにくい」と感じる方もいらっしゃいます。
大切なのは、流行や一般論ではなく、
ご家族にとって心地よい暮らし方に合っているかどうかです。
ご家族の毎日に寄り添いながら、「わが家にちょうどいい間取り」をつくっていくことが何より大切です。
間取りを考えるときは、家にいる時間の長い人を基準に
基本的に間取りを考える際は、
家の中で過ごす時間が長い方を中心に優先順位を考えるのがおすすめです。
長い時間使う場所は、暮らしやすさに大きく影響します。
一方で、使う頻度や滞在時間が短い部屋については、
ご予算や敷地条件によっては少し優先順位を下げることも必要になるかもしれません。

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では、実際にどんな点に気をつけながら考えていけばよいのでしょうか。

1. 採光を意識する

間取りづくりでは、まず東西南北の方角を踏まえて、
どの部屋をどこに配置するかを考えることが基本になります。
たとえば、リビングのように家族が集まり、長い時間過ごす場所は、
南や東南に面した、明るく心地よい光が入りやすい位置が向いていると言われています。
反対に、トイレや浴室、洗面などの水まわりは、
強い日差しをそれほど必要としないため、
北側や西側などに配置することもよくあります。
毎日の心地よさは、光の入り方ひとつで大きく変わります。
だからこそ、採光は間取りを考えるうえでとても大切なポイントです。

2. 風通しを考える

自然の光と同じように、自然の風を上手に取り込める住まいも人気があります。
風通しの良い家にするためには、
ひとつの部屋の中で風の入口と出口をつくることがポイントです。
できれば、向かい合う位置に窓を設けると、風が通り抜けやすくなります。
また、低い位置の窓から涼しい空気を取り込み、
高い位置の窓からあたたまった空気を逃がすようにすると、
より快適な空気の流れをつくることができます。

こうした窓の工夫は、風通しだけでなく、
外からの視線に配慮した住まいづくりにもつながります。
通風を目的とした窓であれば、小さめの窓でも十分役割を果たしてくれます。

3. 生活動線を整理する

暮らしやすい家をつくるためには、
ご家族一人ひとりの一日の流れを想像してみることがとても大切です。

朝起きてから出かけるまで、
帰宅してから就寝するまで、
どこを通り、どの部屋を使い、どこにどれだけ滞在するのか。
その流れを書き出してみると、必要な動線や空間のつながりが見えてきます。
さらに、今だけでなく将来の変化も考えておきたいところです。
お子さまの成長や独立、ご両親との同居や介護など、
家族構成や暮らし方は年月とともに変わっていきます。
そうした変化まで少し先を見据えておくことで、
長く心地よく暮らせる住まいに近づいていきます。

4. 家具・家電・外構も早めに考える

間取りを考える段階で、
家具や家電のサイズ、配置までイメージしておくことも大切です。
ソファやダイニングテーブル、冷蔵庫、洗濯機、テレビなど、
置くものが具体的に見えていると、
コンセントや照明の位置も決めやすくなります。
また、家の中だけでなく、
お庭や玄関アプローチ、駐車スペースといった外まわりも、
できるだけ早い段階から合わせて考えておくことが大切です。
たとえば、今は車を持っていなくても、
将来持つ予定があるかどうか、何台必要になりそうかによって、
駐車計画や敷地の使い方は変わってきます。

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今の暮らしと、これからの暮らし。どちらも大切に
間取りを考えるときは、
今の暮らしに合っていることはもちろん、
これから先の暮らしの変化まで見据えておくことが大切です。

私たちはお客様と一緒にプランを考える際、
今の生活スタイルやご希望だけでなく、
これから先のご家族の変化や将来の暮らし方まで丁寧にお聞きしています。
そうすることで、住み始めたあともずっと、
「この家にしてよかった」と感じていただけるような、
快適で暮らしやすい間取りをご提案したいと考えています。




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水害にそなえて

今からできる、水害への備えについて
近年、ゲリラ豪雨や台風による水害が各地で起きています。
「もしもの時、家族を守れるだろうか...」
そんな不安を感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は、特別な工事をしなくても、今日から準備できる水害対策をご紹介します。

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1.土のう・水のうを準備しておく

土のうとは、袋に土砂を詰めて積み上げ、水や土砂の流れを抑える昔からある対策です。
水深が浅い初期段階や、小規模な浸水時にはとても効果的です。
ただ、都市部では土を集めるのが難しいこともありますよね。
そんな時は、40〜45リットルのゴミ袋を2〜3枚重ねて水を入れる「水のう」がおすすめです。

複数の水のうを段ボールに詰めることで、土のうの代わりとして使うこともできます。
半地下や地下に玄関・駐車場・お部屋があるお住まいの場合は、
あらかじめ準備しておくことで、いざという時の安心感が大きく変わります。


2.出入り口には「止水板」を

大雨が予想される時は、玄関や勝手口などの出入り口に
板状のものを立てて、土のうや水のうで固定することで浸水を防ぐことができます。
専用の止水板がなくても、
テーブル・ボード・タンス・ロッカー・畳など、
身近なもので代用できる場合もあります。

また、自治体によっては止水板の設置に補助金が出ることもありますので、
一度、お住まいの市町村のホームページを確認してみてくださいね。

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3.排水溝の逆流にも注意

ゲリラ豪雨のような短時間で激しい雨では、
トイレや浴室、洗濯機の排水口から汚水が逆流する
「排水溝逆流浸水」が起こることがあります。
対策としては、
水のうをトイレの便器に入れる、
浴室や洗濯機の排水口の上に置くなど、
水の重さで逆流を抑える方法が有効です。

室内に水が入り込む前に、できる備えをしておきましょう。


4.わが家専用のハザードマップを作る

自治体が配布しているハザードマップはとても大切ですが、
それに加えて**ご自身で作る「わが家のハザードマップ」もおすすめです。
避難場所までの道のりで、
・ reminder マンホール
・ 小川や側溝
・ 雨が降ると水が集まりやすい場所

などを、実際に歩いて確認し、書き込んでおくと安心です。
冠水時は、普段見えている危険箇所が分からなくなり、
マンホールに落ちてしまう事故も少なくありません。
また、平屋のお住まいで逃げ場がなくなる可能性がある場合は、
遠くの避難所を目指すより、近隣の二階以上に避難させてもらう方が安全なケースもあります。
日頃からご近所との関係づくりも、大切な防災対策のひとつですね。


5.非常用品は「1週間分」を目安に

大きな水害が起こると、
水道・電気・ガスが止まり、道路が使えなくなることもあります。

・飲料水
・食料
・日用品
・カセットコンロ・ボンベ
・懐中電灯・予備電池
・携帯電話の充電器
・医薬品
・ランタン

など、最低でも1週間程度暮らせる備えを目安に準備しておきましょう。

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非常用品は定期的に点検し、
「使えない」「期限切れ」になっていないか確認することも大切です。
また、持ち出し用の荷物は一か所にまとめ、
両手が空くリュックに入れておくと、避難時も安心です。
災害は、いつ起こるか分かりません。
水害に強い家づくりはもちろん大切ですが、
「もしもの時にどう動くか」を考えておくことも、家族を守る大切な備えです。

私たち木久工務店では、家を建てる時だけでなく、
その先の暮らしまで安心して過ごしていただけるよう、
こうした防災の視点も含めて、丁寧にお話ししています。
「何から準備すればいいか分からない」
そんな時も、どうぞお気軽にご相談ください。
一緒に、無理のない備えを考えていきましょう。




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入り口で靴を脱ぐのはなぜ?

こんにちは。
旅に出るとき、
温泉旅館でゆっくり癒されたい派でしょうか。
それとも、リゾートホテルで夜景やオーシャンビュー、ビュッフェを楽しみたい派でしょうか。
どちらも魅力的で、なかなか選べませんよね。
ふと考えたのですが、
「ホテル」と「旅館」の違いって何なのでしょう?
和風と洋風、
畳とカーペット、布団とベッド、大浴場とユニットバス...。
挙げればきりがありません。
でも、私が一番しっくりきた答えは、これです。

「靴を脱ぐか、脱がないか」

この違いこそが、本質なのではないかと思うのです。
靴を脱ぐ文化の日本。靴を脱がない文化の欧米。
この違いは、住まいの「玄関」の考え方に、はっきりと表れます。
日本の家づくりにおいて玄関は、
「どうやって靴を脱いでもらうか」
「脱いだ靴をどこに、どう収めるか」
実は、とても奥が深く、考えることが山ほどある場所です。
靴を脱ぐという行為は、ただの習慣ではなく、
**「心をほどくこと」「気を許すこと」**なのかもしれません。

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ホテルのホールで開かれるパーティーと、
旅館で行われる大宴会。
同じ宴でも、靴を脱いでいる旅館のほうが、
どこか距離が近く、自然と会話も弾む気がしませんか?
そう考えると、玄関とは、
一緒に暮らす人同士の関係を、やさしく深めてくれる装置
なのかもしれません。
だからこそ、玄関を設計するときは、
「靴を脱ぐ」という行為の意味を理解した上で、
それをどんな形にするのかを丁寧に考える必要があります。
嬉しい日も、悲しい日も、うまくいかなかった日も。
どんな自分でも、静かに迎え入れてくれる場所。
そこには、家族の気配があり、安心があります。

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ドアの向きやデザイン、たたきの広さや形、下駄箱の位置や収納量。
一つひとつに少しだけ想いを込めてみる。
それだけで、暮らしは驚くほど変わっていきます。
玄関から、
新しいライフスタイルが始まる。
そんな家づくりを、これからも一緒に考えていけたら嬉しいです。




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